押入−我々が布団をしまっておく押入は猫にとっては大切な隠れ家です。猫は驚いたり、恐怖を感じたりするとまず身を隠します。たとえば大きな物音や掃除機の音などがすると腰を落とした姿勢でさっと物陰に身を隠します。来客があった時なども多くの猫はまず身を隠して様子をうかがいます。そこでじっと様子をうかがい大丈夫と判断したらでてきます。訪問者が犬や子供など猫があまり好きではない相手の時は身を隠したまま訪問者が帰るまで待ちます。短時間身を隠すだけならテレビの後ろやソファの下でも大丈夫ですが、長時間隠れていなければならない場合には、周りが囲まれていて安心できて寝心地の良いお布団がある押入が最適です。
私達人間には猫のこの過剰な警戒心が理解できず、ばかげて見える事もあります。でも猫の気持ちになってみれば原因のわからない物音がしたり、何の予告もなしに自分のテリトリーの中に見知らぬ者が入ってくるわけですから不安を感じて当然です。不安な時に隠れる場所がないと猫にとっては大きなストレスになります。いつも安心して隠れることのできる場所があることで猫も精神的に安定します。
あなたの家の中に猫の隠れ家はありますか?近ごろは猫が前足であけて入れるような昔ながらの押入のない家も少なくないようですが、たとえばクローゼットを少し開けておいてあげるだけでもよいのです。